ワイシャツオーダー入門編!おすすめの店や注文の流れ

Customshirt-top

実は一般的なビジネスマンにとって、一年間のなかでジャケットを着用している時間よりも、ジャケットを脱いでワイシャツ姿になっている時間のほうが多く割合を占めています。

5月〜10月のクールビズ期間。冬でもエアコンの効いたオフィス内、居酒屋やレストランなど。もはやジャケット着用時のVゾーンでファッションセンスをアピールする機会は限定的で、日常のおしゃれの鍵を握るのはワイシャツと言っても過言ではないでしょう。
そしてワイシャツにこだわるなら、間違いなくオーダーメイドでつくるべきです。

この記事では、ワイシャツをオーダーする際に失敗しないためのデザインの決め方や注文方法、お店の選び方について解説していきます。

なぜワイシャツはオーダーするべきなのか

既成品(特に格安)のワイシャツはサイズが合わない

cheep-shirt

ジャケット、パンツ、ワイシャツ、革靴で構成されるビジネスファッションですが、その中でワイシャツほどオーダー品と既製品で価値に差が出るものはありません。
既製品のワイシャツは安いもので1,000円〜3,000円ほどで購入できます。しかし、サイズは首まわりや裄丈の基準でしか選ぶことができません。そしてこの価格帯のものの多くはかなりゆったりめのデザインで作られています。巷でよく見る腕周りや脇下がダボダボのワイシャツを来たオジサンが着ているものが、まさにこのようなワイシャツですね。

「二重襟」「二重カフス」など既成シャツの誤ったデザイン感

二重襟ワイシャツ検索結果

ワイシャツ選びで恥ずかしい思いをするのは中年男性だけではありません。
最近では襟を二重襟にしたり、前立てやボタンに派手な装飾を施したワイシャツが4,000円〜6,000円ほどで売られています。これら日本独特のドレスシャツは、一見おしゃれに見えるかもしれませんが、正しいスーツスタイルの観点からするととてもおかど違いな代物です。派手なシャツはビジネスの場に相応しくないとかそういう堅苦しい話ではなく、ファッションセンス的な意味でそもそもワイシャツのデザインは簡素であればあるほど良しとされています。ワイシャツだけでなく、ネクタイも、ジャケットも、パンツも、革靴も、ベルトも。洗練されたスーツスタイルとは、シンプルなアイテムの組み合わせで構成されています。これはファッション全体に言えることで、二重襟のシャツに手を出すことは、言わばヒョウ柄トレーナーやヒョウ柄バッグをおしゃれアイテムだと思い込むマダムと同じ理屈です。
残念ながら、大手スーツチェーンや某ネット市場に出品している業者の企業努力により、20代の若者からオーバー40のオジサンまで、ドレスシャツに身を包む人を見かけることも増えてきました。また、やはり既成品なので、見た目の奇抜さとは裏腹にサイズ感が考慮されていない製品が多いです。

オーダーシャツはハイブランドの高価なシャツよりも価値がある

expensive-shirt

スーツ男子に人気のブランド、COMME CA MEN Platinum、KATHARINE HAMNETT、SHIPSやBEAMSなどのワイシャツになると、ストレッチを効かせたシャープな造りとなり、着用したときの見た目もかなりスタイリッシュになります。しかし価格は10,000円〜20,000円以上となり、平均的なオーダーシャツよりも高値です。また、腕の長さ・腹囲・胸囲・肩の斜角などは人によって千差万別であり、いくら造形にこだわったブランドシャツと言えども体型への適応感はオーダーシャツには及びません。

ビジネスファッションにおいて最も重要視すべきは、シルエットです。なかでも体型が外見に反映されやすいワイシャツに関しては、徹底的にサイズにこだわるべきです。安物の既成品でも高価なブランド品でもなく、シャツはオーダーでつくるようにしましょう。

オーダーシャツの価格

ワイシャツをオーダーで購入するおおよその費用ですが、安いもので7,000円ぐらいが相場です。高級な店で生地や有料オプションなどによほどこだわった場合は20,000円以上かかります。また、バーゲンセール期間中だと1着6,000円ほどでワイシャツをつくることもできます。スーツカンパニーで既成品のドレスシャツを買うのと変わらない値段ですね。
ちなみに、最近ではインターネットでオーダーシャツが作れるサービスも増えており、上記相場よりも安価なものもあります。しかし、自分での採寸が困難だったり、サービスによってはオーダーできる項目が少なかったりする場合もあるので、はじめてシャツをつくるのなら実店舗がおすすめです。

はじめてのオーダーシャツでおすすめのお店

オーダーシャツをつくるにあたってどのお店を訪ねればよいか。有名どころで安心感があるのが麻布テーラーです。
青、白のスタンダードカラーのワイシャツであれば7,000円から、高品質なもので9,800円からオーダーができます。セールだと2着で16,000円ほどでオーダーシャツが購入できることもあります。価格、品質ともに失敗したくない人は麻布テーラーを選んでおけば間違いないでしょう。

麻布テーラー(外部リンク)

また、麻布テーラーのような専門店ではなく、もっと気軽にオーダーシャツをつくりたい人におすすめなのが百貨店です。路面店のような入りづらさがなく、はじめてでも緊張せず入ることができます。価格のほうも思ったほど高くはなく、10,000円前後が相場です。さらに高島屋などのセールだと、2着で1,2000円程度から、綿100%でも2着で1,5000円前後という価格でオーダーシャツが手に入ります。セールは夏や年始など、その百貨店のバーゲン期間に準じることがほとんどです。
接客の安定感もデパートならではですね。

お店でオーダーワイシャツを購入する流れ

tailored

実際にお店に行ってどのような流れでワイシャツをオーダーするのかを知っておきましょう。

0.失敗しないために事前にやっておくこと

欲しいシャツの形をイメージしておく
ワイシャツをオーダーするには、生地選びからはじめ、店頭で多くのカスタマイズ項目を選ぶことになります。ウィンドウショッピングの感覚で足を運ぶと、考えがまとまらない状態で注文してしまい、理想とかけ離れたワイシャツをつくってしまうことになります。できるだけ細部まで完成図を事前にイメージしておきましょう。
ワイシャツを着ていく
Tシャツ、デニム姿でオーダーシャツを作りに行くことはもちろん可能ですが、できれば普段着ているワイシャツを着ていくことをおすすめします。なぜなら、「もっと袖の長さをこうしたい」、「このワイシャツよりもスリムな作りにしてほしい」といった要望をスムースに店員さんに伝えることができるからです。

1.生地を選ぶ

まず最初に生地を選びます。事前にイメージしていたワイシャツの色や柄を選びましょう。
この生地選びですが、欲しい色を最初から決めていたとしても意外と難航します。たとえば、”無地の白”を買うつもりだったとしても、店頭には色々な白が並んでいるからです。
蛍光灯のような青っぽい白、黄色みがかった白、刺繍が特徴的な白、うっすらストライプが入った白、ザラザラした質感の白。同じ白でも、並べてみるとどれも違って、それぞれ惹かれるポイントがあったりするのでとても迷います。気になる生地は店員さんに言って触らせてもらいましょう。
また、ポリエステル配合か、綿100%かによっても質感が変わります。綿100%のほうが値段は上がりますが、通気性や肌触りが良く、長持ちするという利点があります。
ある程度悩むのは普通のことなので、じっくり選んで好みの生地を見つけましょう。

2.採寸

生地を選び終えると採寸です。基本的には店員さんに任せっぱなしですが、袖や裾の長さや、首周りの余剰などを訪ねられます。特にこだわりがなければ店員さんの奨めるとおりで問題ないでしょう。このとき、前述したとおりワイシャツを着用しているとイメージがしやすく、店員さんとの意思疎通もはかりやすいです。

3.襟やカフスなど、デザインの指定

細かいデザイン部分を店員さんと相談しながら決めていきます。悩んだあげく適当に決めてあとから後悔しないよう、ここでも事前にイメージを固めておくことが必須です。決めなければいけないデザイン項目が多いので、これに関しては後述します。

4.支払い

オーダーしたワイシャツの完成は後日となりますが、代金の支払いはこの時点で済ませます。引き換え用の伝票を受け取り、あとはそこに書かれた完成日まで待ちましょう。早ければ3週間ほどで、セール品など長い場合は2ヶ月ほどかかる場合もあります。お店によっては引き換え日よりも前に仕上がった場合連絡をくれるところもあります。

5.完成したシャツの受け取り

念のため、できる限り受け取ったその場で試着させてもらいましょう。しっくりこない部分があれば、先ほど紹介した麻布テーラーはじめ多くの店では、無料のお直しが可能です。

check point
・袖(裾)の長さは指定どおりか。ジャケットを着用してカフスの見え具合も確かめる。
・腕周り、胴回りのサイズ感。ダボついていないか。生地に余剰がなくキツすぎるのもNG。
・首周りは苦しくないか。逆に緩すぎないか。ネクタイも着用してみる。

選択できるデザイン項目

生地選び、採寸後に行うデザイン選定です。自分だけの1枚を作る、オーダーシャツの一番楽しい部分ですね。店舗によって若干の違いはあるものの、大まかな選択項目は以下のとおりです。

1.襟のかたち

http://stylebubble.co.uk/style_bubble/2011/08/chin-up.html

http://stylebubble.co.uk/style_bubble/2011/08/chin-up.html

ワイシャツは襟型(カラー)によって表情が全く異なります。
店舗によっては数十種類のなかから選ぶことになりますが、普段の仕事で着用するなら以下の3種類がベースになります。

スタンダードで汎用性のあるレギュラーカラー。

http://www.sarahkchen.net

http://www.sarahkchen.net

ブリティッシュスタイルで開きが特徴のワイドスプレッドカラー(ウィンザーカラー)。

http://www.theunstitchd.com/accessories/ties-for-men-what-and-which/

http://www.theunstitchd.com/accessories/ties-for-men-what-and-which/

http://www.solosso.com/blog/pocket-square-ideas/

http://www.solosso.com/blog/pocket-square-ideas/

ネクタイを外したときにも主張的なボタンダウンカラー。

http://www.ozie.co.jp/blog/2015/07/08/6161/

http://www.ozie.co.jp/blog/2015/07/08/6161/

レギュラーカラーのなかでもロングやショートのものがあったり、ワイドでも開きの角度によってそれぞれ種類が存在しますが、上記3つのうちのどの方向性で作るかをあらかじめ決めてさえおけばそこまで迷うことはないでしょう。

冒頭あたりで触れた日本独自のドレスシャツは主にボタンダウンカラーが使用されており、おかげで「ボタンダウン=5,000円前後のワイシャツ」というマイナスイメージが定着しつつあります。そこで、せっかくオーダーでシャツをつくるのであれば、ワイドスプレッドカラーをおすすめします。実際ボタンダウンカラーのルーツはアメリカのスポーツ用シャツから来ていることもあり、ネクタイを巻いたときのキマり具合はワイドカラーのほうが断然上です。

2.襟の色(クレリック)

クレリックとは、襟とカフス部分だけを白色にするカスタマイズです。カラーシャツや、柄シャツの場合にクレリックの有無を選択します。
これも、するかしないかでシャツの雰囲気が大きくことなります。どちらもそれぞれ魅力があるので、好みで決めることとなります。

http://www.zeusfactor.com

http://www.zeusfactor.com

クレリックの方がビジネスシーン寄りの印象を持ちやすいですね。ただ、最近ではあえてクレリック仕様にしないチェックワイシャツなんかを来たビジネスマンも多く見かけるようになりました。

http://sartorialmenswear.tumblr.com/post/60722607233/the-suit-man-110-cool-more-mens-fashion

http://sartorialmenswear.tumblr.com/post/60722607233/the-suit-man-110-cool-more-mens-fashion

クレリックにする場合は、オプション料金(500円ほどが相場)が発生するお店が多いです。

3.袖のかたち

袖(カフス)のかたちですが、スタンダードなのは丸型ですね。

丸型

角落ちやスクエアタイプはよりシャープでスタイリッシュな見た目となります。しかしその反面、先が尖っている分汚れや黒ずみがつきやすいという欠点があります。特にスクエアタイプはこまめな手入れが必要です。

スクエアカフス

また、カフスボタンの配列も選ぶことができます。カフリンクスにも対応できるコンバーチブルタイプが人気ですね。

コンバーチブル

4.胸ポケットのかたち

胸ポケットに関しても丸型や角落ちなどの種類から選ぶことができまが、おすすめのスタイルは胸ポケット自体つけないことです。

クラシックスタイルのワイシャツには、胸ポケットはついていません。また、ブランド物のワイシャツなど、上質なものになればなるほどやはり胸ポケットはつけていません。そもそもワイシャツの胸ポケットに物を入れてしまうととても不格好です。

洗練されたスタイルのワイシャツをおしゃれに着こなすことを目指すのであれば、胸ポケットはまったくもって不要だと言えるでしょう。

5.前立て

前立て部分のデザインでは、特にノーネクタイ時の印象が変わります。
通常は、シンプルな裏前立て(前立て無し)ですね。

裏前立て

ドレッシー感を出すなら表前立て(前立て有り)にしましょう。

表前立て

ボタンを隠すフライフロントというフォーマル向けスタイルもありますが、ビジネス使用ならこの選択は無しですね。

6.背中

背面にプリーツをいれることで肩まわりを動かしやすくすることができます。
スタンダードなのはサイドプリーツです。

サイドプリーツ

センターボックスというプリーツは、ボタンダウンの襟型を用いたワイシャツに使用されることが多い、ややカジュアル向けのスタイルです。

ボックスプリーツ

人気があるのは、プリーツを入れずにシンプルな見た目にし、背ダーツを入れてウエストを絞ることでシャープに着こなすスタイルです。

darts

7.ボタンの色、糸の色

せっかくのオーダーシャツなので既成品に多く見られるアイボリーではなく、ボタンの色にもこだわりましょう。ただ、白生地に青やピンクなどの差し色を無闇にボタンで入れてしまうことはおすすめできません。ビジネスで着るなら、生地と同系色で光沢のあるものにするのが良いでしょう。シェル(貝)ボタンも良いですね。

shell

また、ボタンの糸の色も選べますが、こちらもカラフルにはしすぎず、生地かボタンと同系色を選びましょう。

button

ネクタイを締めればどちらにしろ隠れるので、ボタン色に関してはそこまで神経質になる必要はありません。ただ、ボタンダウンの襟型の場合は、ボタン色で個性を出しましょう。
ボタンに関しても、シェルボタンなど種類によっては500円前後の別途オプション料金が発生するお店が多いです。

8.刺繍

背面タグや裾など、外から見えない部分に刺繍(イニシャルなど)を入れることが可能です。オプション料金が発生する店とそうでない店があり、前者であれば刺繍を入れておいて損はないですし、後者の場合はわざわざお金を払ってまで入れるものではないでしょう。

はじめてのオーダーシャツにおすすめの1着は”クラシックスタイル”

生地 綿100%の白無地、模様はお好みで
襟のかたち ワイドスプレッドカラー(ウィンザーカラー)
袖のかたち 丸型コンバーチブル、もしくは角落コンバーチブル
胸ポケット 不要
前立て 前立て無し(裏前立て)
背中 プリーツ無しで背ダーツを入れる
ボタンの色 光沢のある白、もしくは白いシェルボタン。糸も白。
刺繍 外見上は関係ないのでお好みで

オーダーシャツで最もやってはいけない失敗は、自分だけの1着を作りたいがために、冒頭で触れたドレスシャツのように襟を二重にしたりステッチを入れたりして、およそ的外れな代物に仕上げてしてしまうことです。
しつこいようですが、あれこれ装飾を施したワイシャツよりも、シンプルで洗練された白や青のシャツをジャストサイズで着こなすほうが、間違いなく女性ウケも良いです。優れたデザインは足し算ではなく引き算であるという基本を、シャツを作る上においても守りましょう。

上記のようなホワイトシャツは、似たようなものを3着ほど作っておいても無駄ではありません。とは言え、セールなどで2着同時に作る場合、両方とも同じような白というのも面白みがないでしょう。こういった場合は2着目は遊び心を入れて、ストライプやチェックなどのワイシャツに挑戦してみるのも楽しいのではないでしょうか。

white-check