夏のスーツスタイルは、恐ろしいことに油断するとすぐにダサくなります。ワイシャツとパンツで合わせるスタイルなら、少ないアイテムをいかに組み合わせるかが重要になりますし、ジャケットを着るなら素材選びひとつが明暗を分けます。
この記事ではビジネススタイルのほかにも、フォーマルシーンや就活でのスーツスタイルなど、夏のスーツスタイルについての知見をまとめました。実は一年の半分近くを占めるクールビズの期間、お洒落に乗り切るための基本情報を抑えておきましょう。
ジャケットは素材と生地の種類で差をつける
夏場にスーツの上着を着るのは、自分が暑いことはもちろん、他人の目から見ても暑苦しい印象を持たれてしまいます。スーツの生地には夏用と冬用、そしてオールシーズンに対応したタイプのものが存在します。しかし、オールシーズン対応のスーツでは到底夏の暑さに適応できないのが現実です。
そこで、夏のあいだに上着を着る機会が多い人は特に、夏用の素材と生地で作られたジャケットを用意しましょう。サマーウールやリネン(麻)が夏の代表的な素材です。それらの素材が使われたものに加え、さらにホップサックなどの織り方がされた生地を選べば、通気性に優れているだけでなく見た目にも涼しげで夏らしい爽やかな印象になります。
セットアップのスーツ以外にも、ジャケパンスタイルで使えるような夏専用のジャケットを1着持っておくと、プライベートのカジュアルスタイルにも流用できて便利ですね。
クールビズのワイシャツをお洒落に見せるなら半袖はNG
クールビズ期間中のワイシャツは半袖派か長袖派にわかれますが、お洒落なスーツスタイルを目指すのであれば半袖は御法度です。必ず長袖のワイシャツを腕まくりして着こなすようにしましょう。半袖ワイシャツは近年になって生まれたアイテムであり、本来の伝統的なスーツスタイルとは異なるものです。何よりあの間抜けなシルエットは、洗練されたスーツ男子のイメージとはかけ離れたものとなってしまいます。
長袖のワイシャツを腕まくりすれば、暑さ的には半袖とさほど変わりません。また、ノーネクタイと腕まくりで着こなすことで醸しだされる男の色気は、夏の長袖シャツだけに許された特権です。
ワイシャツの着こなしは意外と奥が深く、サイズ感や襟型、ロールアップの方法にこだわることでさらに魅力をアップさせることが可能です。
夏専用のニットタイで差をつける
シルクで編み込まれたニットタイは、春夏のシーズンで活躍するアイテムです。不思議なことに、上手くワイシャツと組み合わせたニットタイは、ときにノーネクタイよりも涼しげで爽やかな印象を相手に与えます。
凡庸になりがちな夏のスーツファッションですが、こういったアイテムをワンポイント取り入れるだけでコーディネートの幅が格段に広がるので、手持ちのレパートリーに悩む人にニットタイは特におすすめです。
TPO別夏のスーツの考え方
結婚式でのワイシャツ姿は場合によってはNG
最近では結婚式のマナーもかなり柔軟になってきましたが、やはりフォーマルなイベントであることは間違いありません。ビジネスシーンとは違い、夏場でも当然半袖のワイシャツはNGですし、式の雰囲気によっては正式なフォーマルスタイルが求められます。本来の正しいスーツスタイルでは、上着を脱いでワイシャツ姿になることすら失礼にあたります。夏の炎天下でジャケットを脱ぐことを想定するならば、ベストを着用して参列するのが正しいマナーです。レストランウェディングのような比較的カジュアルな場であればそこまで神経質になる必要はないかもしれませんが、ホテルウェディングのようなある程度おごそかな雰囲気の場合、あまりに気を抜きすぎて恥をかかないよう最低限のマナーは心得ておきましょう。
就活のリクルートスーツは背抜きタイプを選ぶ
夏場でも上着の着用を求められるケースの多い就活生ですが、背抜きタイプのリクルートスーツを選ぶことである程度その苛酷さを軽減させることができるでしょう。それだけでなく、エアリズムなどの夏用インナーを着る、面接会場の近くで小休憩するなど、一つひとつの工夫次第で猛暑の就職活動を乗り切ることができます。
もちろん、受かるためにはスーツを着るときの正しい姿勢やネクタイの選び方にも気を配るようにしましょう。
夏をクールに乗り切るスーツ選びまとめ
check!!
・スーツ生地はサマーウールやリネンなどで差をつける
・ワイシャツは長袖腕まくりがマスト
・ニットタイがあればコーディネートの幅が広がる
夏場はちょっとした工夫で冬よりも安い値段でお洒落ができます。意外と長いサマーシーズン、涼しさだけでなく格好良さを求めたスタイルを目指したいですね。