腕時計には「フォーマル向けのもの」と「カジュアルなもの」があります。結婚式のようなシーンでは、フォーマルな腕時計を選ぶほうが印象がいいでしょう。
たとえば数百万円するクロノグラフ時計よりも、2万円ぐらいの国産革ベルトの腕時計のほうが、分かる人には好印象をもたれます。
ただし、いくらドレスウォッチだからといって大学生がつけそうな腕時計ブランドは避けたほうが無難。もちろんGショックもNGです。
このページでは、結婚式にふさわしい腕時計の特徴を解説。着用を避けたほうがいいブランドや、おすすめの腕時計についても紹介します。
目次【本記事の内容】
- 1.結婚式におすすめの腕時計とは?フォーマルにふさわしい3つのポイント
- 2.受付係やスピーチ係は結婚式らしいシンプルな腕時計がおすすめ
- 3.結婚式で避けたほうがいいNG腕時計
- 4.結婚式の腕時計おすすめ5選
- 5.結婚式では「頻繁に腕時計を見ない」のがマナー
結婚式におすすめの腕時計とは?フォーマルにふさわしい3つのポイント
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※画像はオリエントの「クラシック バンビーノ オートマチック」
1.白系またはシルバーの文字盤
腕時計の文字盤の色は、白系(アンティーク調のアイボリーも可)もしくはシルバーがフォーマルとされています。
2.「3針(時針・分針・秒針)」もしくは「2針」
いわゆるドレスウォッチと呼ばれる時計の特徴のひとつが、シンプルな「3針」であること。日付窓(カレンダー)に関しては、あってもなくてもどちらでもOKです。
対照的にサブダイヤルを複数備えた「クロノグラフ」や、ベゼル付きの「ダイバーズウォッチ」などはスポーツ時計に分類されます。
3.ベルトは「レザー(革)」がおすすめ、茶色より黒がフォーマル
近年ではメタルブレスレットの普及率が高いですが、実はフォーマル向けなのはレザーブレスレット(革ベルト)です。
ステンレスなどのメタルブレスレットは、元々は汗をかいても劣化しないようスポーツウォッチのために作られたもの。
レザーブレスレットは黒革のものが結婚式向き。革靴と同じく、茶色はカジュアルな印象になるので、黒色の革がベターです。
たとえば手持ちのメタルブレス腕時計を、革ベルトにつけかえるだけでグッとフォーマルになります。通常の腕時計であれば「バネ棒外し」という工具で付け替えることが可能。セット品がお得です。
※レディースのフォーマル腕時計はブレスレット型もおすすめ
男性の場合メタル製よりもレザーベルトのほうがフォーマルですが、女性はアクセサリーとしてブレスレットのような腕時計を着ける人も多いです。
あまりにギラギラしたものはNGですが、シルバーやゴールドのブレスレットウォッチが有力な選択肢になるでしょう。もちろんレザーベルトの小ぶりな腕時計でもOKです。北川景子さんがCMしてた「クロスシー」などが有名ですね。
受付係やスピーチ係は結婚式らしいシンプルな腕時計がおすすめ
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※画像はオリエントの「クラシック バンビーノ オートマチック」
結婚式では必ずしも「白文字盤・3針・黒革ベルト」でなければいけないのかというと、そんなことはありません。実際のところ、クロノグラフやダイバーズなどのスポーツ系ウォッチを着けていったところで目くじらを立てる人はいないでしょう。
むしろマナー自体知らない人がほとんどで、メタルブレスの腕時計を着けて参加する男性も多いです。たとえば友人の結婚式で、一般招待客とした参列するのであれば、そこまで腕時計に神経質になる必要はありません。
一方で、スピーチをする主賓や友人代表、受付係といった特別な立場にあるのなら、フォーマルに適した腕時計を選ぶべきです。多くの人の目に触れるぶん、恥ずかしくない腕時計を巻いたほうがいいでしょう。
結婚式で避けたほうがいいNG腕時計
G-SHOCKを巻くぐらいなら何も着けてないほうがマシ
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G-SHOCKのようなゴツゴツとしたデジタル時計を、わざわざ結婚式で巻いていく意味はありません。「そこまでして結婚式で腕時計を着けたいのか」という話です。
結婚式で腕時計を巻くのは、時間を確認するためではなくアクセサリーとしての意味合いが強いです。アウトドアならともかく、結婚式でG-SHOCKはセンスを疑われてもおかしくありません。
スマートウォッチ、アップルウォッチを着けるならブレスレットにこだわる
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G-SHOCKと同じくアップルウォッチも結婚式で巻くのは微妙なところですが、どうしても着けていくならせめてベルトには気を使いましょう。
黒のレザーベルトや、ミラネーゼメッシュブレスレットなら上品な印象になります。あからさまにカジュアルなラバーバンドやナイロンベルトは避けるべきです。
アップルウォッチ以外のスマートウォッチも、ゴツゴツとしたスポーティなものは避けたほうがいいでしょう。
ダニエルウェリントンは上品だが学生が着けるイメージ
基本的には腕時計のブランドにこだわるひつようはありませんが、20代後半から30代以上の紳士であれば、学生が着けるような時計ブランドは避けたいところです。
ダニエルウェリントンはフォーマルな条件を満たすドレスウォッチですが、2015年頃に大流行したことで大学生がこぞって着用。ブームが落ち着いた現在では、学生ですら敬遠するほどとなっています。
他にもポール・スミスやエンポリオ・アルマーニといったような、ファッションブランドも学生が好みがち。同じ価格帯でも、時計専業ブランドのほうが大人が着けていて違和感がないでしょう。
結婚式の腕時計おすすめ5選
安い冠婚葬祭腕時計の代表格「セイコー(SEIKO)スピリット SBTB005」
若者から老人まで万人が着用する「世界のセイコー」は、最も無難な選択肢と言えるでしょう。それこそ新入社員から社長まで幅広い層が着けるので、くだらないマウンティング合戦に巻き込まれる心配もありません。
おすすめなのがスピリットシリーズの「SBTB005」です。ドレスウォッチの条件をおさつつ、安っぽっさを感じさせない紳士にぴったりの腕時計。およそ1万円で購入できる価格ながら、そうは見えない品のある造形美はさすがセイコーといったところです。
2万円以下でフォーマルスーツを格上げ「オリエント(ORIENT)クラシック バンビーノ オートマチック」
セイコーが無難すぎて面白味を感じないなら、オリエントがおすすめ。歴史ある国産時計ながら、セイコーほどの認知度はないため、より「こだわりがある人」がチョイスするメーカーだと言えます。
なかでも結婚式でおすすめなのが「バンビーノ」というシリーズ。クラシックなフォントの文字盤が、シンプルながらも貫禄のある印象です。
シリーズに共通する特徴としてリューズ(右側のツマミ)の形状が実に上品。ゴールドケースやリーフ針を採用したものなど、どのモデルもシンプルながらさり気なく個性を主張します。クオーツ式ではなく機械式というのもこだわり派好みな本格志向です。
紳士にふさわしいクラシック時計「ロンジン(LONGINES)コンクエスト ヘリテージ」
「高級時計=ロレックス」というイメージが強いですが、それはここ10〜20年のあいだに作られたもの。かつての日本には、スイス時計といえばロンジンという時代がありました。
日本との結びつきが古くからあり、あの西郷隆盛が懐中時計を愛用していたことも。海外でもアインシュタイン博士など、多くの偉人が愛用しています。
「コンクエスト ヘリテージ」は、ロンジンを代表するモデルの一つ。35mmの上品なラウンドケースに、ゴールドのインデックスと針がさり気なく高級感を演出。クラシカルな雰囲気と上品さを兼ね備える一本です。
オンオフ使える万能時計「オメガ(OMEGA)シーマスター アクアテラ」
世界的にも屈指の知名度を誇る高級ブランドのオメガ。ただブランドネームが強いだけでなく、魅力的な腕時計を数多く展開しています。
オメガのドレスウォッチといえば「グローブマスター」や「デ・ヴィル」なとが挙げられますが、ビジネスや休日にも使える万能ウォッチとしておすすめなのが「シーマスター アクアテラ」です。
シーマスターはダイバーズウォッチのシリーズですが、アクアテラはダイバーズウォッチ特有の逆回転防止ベゼルがありません。落ち着いたデザインなので結婚式でも問題なく使えるでしょう。
アロー針や甲板を模した文字盤など、オメガならではの独創性も魅力です。
質実剛健な高級時計の代名詞「ロレックス(ROLEX)エクスプローラーⅠ」
高級時計の代名詞と言えるロレックス。実際にはもっと高価な腕時計を作るブランドはいくつもありますが、ブランドの認知度や人気で言えばナンバーワンでしょう。
そしてロレックスで人気があるのは、ドレスウォッチよりもスポーツウォッチ。そのなかでフォーマルに着用しても比較的違和感がないのが、エクスプローラーⅠです。
クロノグラフのデイトナも、ダイバーズのサブマリーナも誰もが憧れる腕時計ですが、フォーマルではありません。
その点、黒文字盤のスポーツモデルながらシンプルなデザインで風格も備えるエクスプローラーⅠは、フォーマルスーツにも映える一本だと言えるでしょう。
フォーマルにふさわしい気品を備える高級国産時計「グランドセイコー(Grand Seiko)SBGX295」
セイコーの最上位ブランドに位置付けされるグランドセイコーは、いわば国産のロレックス。シンプルに見えながら細部まで職人技術が注ぎ込まれています。
たとえば針の研磨ひとつにしてみても、ほかの腕時計ではまず見られないほど鋭く美しく仕上げられています。文字盤のサファイアクリスタル風防も、太陽光の下でどの角度から見てもクリアに視認することが可能。
一つひとつのパーツの完成度の高さは、まさに国産最高峰ブランドならでは。海外の老舗ブランド以上と言えるでしょう。高級ながらイヤミがなくブランド自体の好感度が高いのも魅力で、腕時計初心者から生粋の腕時計愛好家までグランドセイコーを悪く言う人はまずいません。
結婚式では「頻繁に腕時計を見ない」のがマナー
一説には「結婚式で腕時計を巻くのはマナー違反」という意見もありますが、少なくとも現代でそのような考え方をする人はほとんどいないでしょう。
マナー違反となるのは「頻繁に時間を気にする(腕時計を確認する)行為」であり、腕時計を着用すること自体はなんら問題ありません。
むしろ男性の場合、腕時計は唯一自己表現ができるアクセサリー。もちろん派手すぎるものは避けたほうがいいですが、シンプルななかにもちょっとしたセンスが光る腕時計で着飾るのも一興です。